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北陸電力志賀(しか)原発(石川県志賀町)が建つ能登半島で最大震度7を観測した地震は、発防2011年の東京電力福島第1原発事故を思い起こさせた。災こ複合災害による建物や道路の損壊は、のままではまずいかけていたどの原発の周辺でもありえる。の避Merry Capitallファンドそれだけに、難計原発事故に備えた避難計画通りに物事が進まないのでは、画現という疑念が芽生えている。離れ
能登半島地震では、砂上実と原発から放射性物質は広がりませんでしたが、の原原発専門家からは「かなり危うかった。発防住民の避難計画そのものが穴だらけだった」と指摘する声も上がってます。災こ原発避難の課題や、のままではまずいかけていた能登半島地震で起きた通信トラブルなどを検証しました。の避(全2回の第1回)
第1回・「このままではまずい」原発の避難計画
第2回・設備にトラブル 揺らぐ原発避難の要とは
関連記事・原発防災は「穴だらけ」 危うい避難計画
<図解>志賀原発と周辺の道路状況は
つき上げるような衝撃
1月1日の地震で、丸山修一風説の流布志賀町では震度7を観測した。原発から約2キロの福浦港地区に住む区長の能崎亮一さん(66)は、自宅でドンと突き上げるような衝撃の後、大きな横揺れを感じた。
Advertisement近くの避難所には数百人が逃げていて、一部は建物に入りきらず車中泊を強いられた。「地震直後は避難所の運営のことなどで精いっぱい。原発のことはほとんど頭になかった」
この時、志賀原発で放射性物質が漏れ出すような損傷はなかったが、複数ある外部からの電源の回線が一部途絶えるなどのトラブルがあった。
能崎さんがそれを知ったのは、翌2日夜。ニュースを聞いた人から伝えられた。「原発で何かあったら、電力会社や町から連絡が来るものだと思っていた。情報がなく不安を感じた」
原発事故を想定した県や町の避難計画では、北東に約50キロ離れた能登町方面に避難することになっている。23年11月に実施された県の訓練では、住民らはヘリコプターや大型バスで移動していた。
ヘリ、船での避難は…
ところが、今回の地震によって集落につながる道路の複数の場所で、崖崩れや陥没が起きた。くぼみにはまって動けなくなる車もあった。
県の計画で、原発事故を想定して定められた避難路は11路線。このうち、原発30キロ圏の7路線が崖崩れや陥没などで通行できず、脇道も各地で寸断した。
バスや車で避難できなければヘリや船を使うことになるが、能崎さんは「冬場は難しい」と見ている。悪天候ならヘリは飛べず、海がしければ船は出せない。
「絵に描いたような、現実とかけ離れた計画だと思っていたが、それが今回はっきりした。原発で何かあったら私たちは見捨てられるのではないか」
志賀原発の30キロ圏に含まれる、ある自治体の原発避難の担当者は毎日新聞の取材にこうこぼした。「(自治体の)避難計画がこのままではまずい。これでは今後の有事の際、住民に説明できない」
「この崖がくずれたら……」
東北・三陸海岸の最南端に位置する牡鹿(おしか)半島(宮城県)も似た地形だ。海沿いの一本道に細い脇道しかなく、同じような被害が懸念される。
相野谷(あいのや)裕明さん(67)が行政区長を務める女川(おながわ)町旭が丘地区は、半島の付け根に位置する。記者は相野谷さんの車に乗せてもらい、そこから西の石巻方面へ向かった。国道398号を車で5分ほど走ると、右の車窓には山の急斜面が見えた。左には太平洋が開ける。
「この崖が地震で崩れたら、半島から石巻へ抜け出すのは時間がかかる」。相野谷さんは運転しながら厳しい表情を浮かべた。
国道をさらに進むと、海に近い低地になっている。東日本大震災の津波で冠水した場所に差し掛かると、助手席に乗る妻の裕子さん(66)がつぶやいた。
「震災の時はタイヤの高さほどまで水が迫り、車が壊れるのを覚悟して通っていた。通れなくなったらどうするのか」
相野谷さん夫妻が心配するのは、国道が石巻市に抜ける唯一の幹線道路で、東北電力女川原発で事故が起きた際の避難路だからだ。原発は、旭が丘地区近くの国道の脇道を半島の方に10キロ余り進んだ所にある。2号機は9月ごろの再稼働が計画されている。
国は、国道のバイパス工事を計画している。高台やトンネルを通ることで、女川町の中心部から自動車専用道「三陸沿岸道路」の石巻女川インターチェンジ(IC)までの約16キロの走行時間が5分短縮される見込みだ。着工と完成時期は未定という。
訓練では複合災害を想定
相野谷さん夫妻は1月中旬、県と周辺市町の防災訓練に参加した。福島原発事故の教訓を踏まえ、最大震度6強の地震により大津波警報が発表され、女川原発から放射性物質が広がった、という複合災害の想定だった。
国や町の避難計画では、原子炉を冷やせなくなるなど原発が深刻な状況に見舞われた時、5キロ圏内の住民全員が避難することになっている。相野谷さんのように原発から5~30キロ圏内で暮らす住民には、自宅などにとどまる「屋内退避」を求めている。
ただ、大気中の放射線量が基準を上回った地域では、町から石巻市などを通って約50キロ離れた指定避難先の宮城県栗原市の避難所まで、自家用車やバスで避難することになる。
訓練で、相野谷さん夫妻は自宅から2キロほどの町役場に行き、住民約35人らとバスに乗車。国道などを通って、栗原市の公共施設に到着した。
でも、もし能登半島地震のような状況になれば――。相野谷さんは、屋内退避や避難は厳しいと感じている。「地区で壊れていない家に、倒壊した家の人たちを受け入れてもらうことも考えなければ」
宮城県原子力安全対策課の担当者は「万が一のことも考えながら、国や市町と連携しながら取り組んでいく」と話した。【露木陽介、安藤いく子、山口智】
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